忍者ブログ
2024.04│ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

翻訳の仕事のこととか中国語のこととか中華圏旅行のこととか。当たり前だけど内容はあくまで個人の見解です。

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


中国語特集が組まれているというので今年秋の通訳翻訳ジャーナル買ってみました!

中国語特集読んだら、なんか昔ここに書いた内容思い出したな…。数年前に書いた記事だけど、「文芸翻訳はあまり需要がない」とか「分野を一つに絞らない人が多い」とか、「確かに中国語の仕事は増えてるんだけど、フリーランスへの外注として発生するのはごくわずか」とか…。

「登録したのに仕事が来ない!の「なぜ」」

「(中国語)翻訳者の「あるある」?(笑)」

あと以前「中国語の仕事って短納期が多いんですよね」と翻訳会社さんに言われると書いたのですが(これ→「翻訳にはインスピレーションも大事」)、その理由が今回の通翻ジャーナル読んで良く分かりました。ナルホドそういうわけね…。

ま、それはそれとして。今回の特集の中で中国語以外で個人的に気になったのがISO17100のこと。特に翻訳の資格―翻訳学校や大学での「翻訳の学位」に関してでした。

私も駆け出しの頃翻訳学校で勉強してたし、それはそれで勉強になったし、ものすごく今の自分の仕事の糧になっていると思うのですが、反面ず~~~っと不満に思っていることがあるんですよ。

ズバリ、「このカリキュラム終了したからって、即仕事に結びつくわけじゃないじゃん?」ってこと。

翻訳業界って完全に「経験重視社会」なので、語学試験に合格しても翻訳学校で良い成績を修めても、実務経験がなくちゃトライアルすら受けさせてもらえないってところ多いんですよね…。
特に私は大学卒業後留学したいわゆる「第二新卒」で、しかも当時は就職氷河期ということもあって、北京から帰って来た後なかなか就職の口が見つからなかったから、せっかく中国語や翻訳の勉強頑張ってもなかなかチャンスが巡ってこなくて苦労したという…(;´Д`)。

今でも新規分野開拓したいと思ってどんなに勉強しても、やはりその分野での実務経験がないと、例えその分野で翻訳者が不足していてもなかなかチャンスもらえないし…。

英語みたいな大きな市場で、一つの分野に絞ってもやっていける言語なら別に問題ないのかもしれないですが、フリーランスとしてある程度まとまった収入を得るには複数分野への対応が不可欠という中国語のようなマイナー言語の場合は、まさに死活問題かなと(笑)。

なので「この学校やこのカリキュラムを卒業したら、翻訳者としての資格がもらえる」というのができたらいいなぁ…なんて思ったのでした。学位…というか、トライアルに応募できる資格とでも言いますかね。

去年参加したとある産業翻訳分野の翻訳講座で、講師の先生が「この分野の中日訳できる日本人翻訳者が少ないから、中国人にお願いしてるんだけど、日本語の質に問題があるので、この分野に対応できる日本人翻訳者さん・チェッカーさんが増えて欲しい」ということをおっしゃっていたのですが、翻訳需要に対して翻訳者の供給が追い付いてない分野などで翻訳講座を開いて、そのカリキュラムをある一定の成績を修めて終了すればその分野に対応できる翻訳者と見なされる―っていう風にできれば、ソースクライアントさんが翻訳の質で泣くこともないだろうし、当該分野に対応している別言語の方にお仕事を依頼する必要もなくなるんじゃないかなぁ(いや実際そういう求人見たので…)…なんて、素人考えですが思ったのでした。


拍手ありがとうございましたemoji
またランキングバナーのクリックも、どうもありがとうございますemoji



PR

最近料理の話題を投下していないのは、単に面倒臭いだけなんですよ…。パソコンをWin7からWin8.1に変えたら写真の縦横設定がちゃんと反映されなくなってしまい、一度画像加工ツール使って回転させないといけなくなっちゃったんですよねぇ…。スマホに変えたらそんな手間なくなるかな~画素数も上がってキレイな写真撮れるかも~って思ってたら、このブログ、画像の自動リサイズ機能ないからスマホかパソコンでリサイズしなきゃいけなくなって、一々それやるのが面倒臭くなっちゃって放置気味っていう…emoji

まぁ、料理の話題はまたやる気が出たときにやろうと思います。

さて、今回は「この間日中訳チェックのお話したから、中日訳チェックのお話もしなきゃね」ってことで、中日訳チェックのお話。

私が翻訳の仕事始めた頃は「和訳案件は日本人に、中訳案件は中国人に」っていう話を多く聞いていたので、日本人翻訳者さんにお願いした和訳をチェックしてるのかなぁと何の疑問も持たずに思っていたのですが、「日中訳チェックのお話」で触れたセミナーの講師の先生のお話からすると、最近来る和訳チェック案件は中国人翻訳者さんが訳したものが多いのかしら…?

「日中訳チェックのお話」で「チェックをするときどの国の翻訳者さんが訳したのかという情報はあったりなかったりする」と書きましたが、私の場合「情報を頂ける場合」というのは中日訳案件に限ってある気がします。正確には「誰(何)が訳したのか」という情報ですが。

曰く「中国人にお願いした和訳なのですが、日本語としておかしなところがあるから直して欲しい」とか「機械翻訳したんだけど何書いてあるのか分からない日本語になったので、自然な日本語に直して欲しい」…。

自分が社内でコーディネータやってた時やフリーランスで経験したケースを総合すると、「翻訳にお金かけたくないし、日本人が書いたようなこなれた日本語でなくていい、読んで意味が分かる程度であれば十分だから、安い単価で引き受けてくれる中国人にお願いしたり、タダでできる機械翻訳にしたんだけど…」っていう枕詞が大抵ついてましたね。

こういうケースのチェックはすごく大変です。だって「読んで意味の分かる文章であれば多少変な日本語であっても構わない」というわけで出した翻訳を「自然な日本語になるようにチェック(リライト)してください」って依頼が来るということは、つまり「ちょっと読んだだけじゃ分からない日本語」なわけですよ。チェックというのは通常、原文と訳文を突き合わせて読み合せながら誤訳や訳抜けがないか、表現としておかしなところがないかどうか見ていく―つまり翻訳者が訳した訳文をベースにして原文を読みながら文章をいじっていく(修正をしていく)ものだと思うので、訳文が何言ってるのか分からなければ正直手の施しようがないっていうね…(;´Д`)

社内で働いていたころ一度、「訳してあるんだし、中国人が訳したんだから原文理解は間違ってないだろうから、訳文だけ読んで自然な日本語に直せばいいんじゃない?」って言われたことあるんですけど、これは直している過程で原文の意味から外れて誤訳になる可能性があるので、正直おススメしたくないです…っていうか全力で阻止したいですemoji機械翻訳でも言えることですが、文の切れ目や修飾語のかかり方がめちゃくちゃになっていることがあるので、原文見ないで日本語だけ見て自然な日本語にしようとすると、そもそもの原文の意味から外れてしまうことがあるんですよ…。

チェックというのは確かに「訳文に誤訳や訳抜けがないか、こなれた文章になっているかどうか」をチェックする仕事ですが、これはあくまで訳文全体が訳文言語として「読める」文章で書かれているから成り立つ仕事だと思うんですよ。全体がきちんと訳されていて、その上でミスがないかどうかを確認し、あった場合は修正し、クライアントからの要望があったらそれに沿って訳文をブラッシュアップする―という仕事なので、初めから全文が訳文言語として成立していない文章を「チェック」の名目で「直してください」というのは、ちょっと違うのではないかな、と個人的にですが思っています。

場合によっては訳文無視して自分で一から翻訳し直した方が早いんじゃないかと思うこともあるしね。時間給ならまだしも、文字単価の場合はチェック案件の単価は翻訳より安い場合が多いと思うので、正直「割に合わないなぁemoji」という感じ。

ただまぁそうはいっても、ツイッターやWeiboで可笑しな機械翻訳がネタになっているのを見るたびに、「チェックくらい出そうよw」って思ったりしてしまうのですが(苦笑)。

ちなみに↑の文章読んだら「中国人に頼む和訳=安かろう悪かろう」ってイメージ持ってしまう人がいるかもしれないので一応断っておきますが、中国人でも日本人顔負けのスバラシイ和訳してくる人いるんですよ。何年か前「これ中国人にお願いした和訳なのですが、日本語としておかしな表現があったり誤訳があったら直してください」と言われてチェックしたら、ものすご~く上手な日本語で誤訳もないカンペキな文章で思わず「すっげぇ…」なんて呟いてしまったことがありましたね(笑)。自分が中訳やった場合、ここまでカンペキな文章書けるか正直自信がないので心の底から「負けたわ…」と思ってしまいましたemoji日本人もっと頑張らなきゃホントに仕事奪われるんじゃないかと心配になりましたよホント。「日本人より中国人の方が翻訳上手だから」って中国人への和訳・中訳を推奨する人が出てくるのも頷けます。

私も日々精進しなくちゃ!!です。
  
  
拍手、ありがとうございましたemoji
またランキングバナーのクリックも、どうもありがとうございますemoji




3年くらい前だったかな?とある翻訳業界団体の中国語産業翻訳業界セミナーに行ったとき、講師の先生が、翻訳の品質管理に関する話題でだったと思うんですが、「近年中国語翻訳業界では、中日訳にしろ日中訳にしろ翻訳は中国人に、チェックは日本人に、という役割分業が進みつつある。日中訳は訳文ネイティブの中国人に頼んだ方が自然な中国語になるし、中日訳は原文ネイティブの中国人の方が原文理解力があり、誤訳が少ないから。ただ中国人は翻訳は上手いけど性格が大雑把なので翻訳のクオリティを維持したり向上させるチェック作業には向いていない。一方日本人は性格が細かいので、そうした作業に非常に向いている」というようなことをおっしゃっていて、以来、駆け出しの頃から割とコンスタントに中日訳のお仕事をくれていた翻訳会社さん(正確には受注量はチェックと翻訳半々くらいの量でしたが)からチェックのお仕事しか来なくなったり、駆け出しの頃に登録して以来全然連絡がなく、こちらも登録したことすらすっっっっかり忘れていた(←ヲイ)翻訳会社さんからいきなりチェックのお仕事の打診が来たりして「え…!?emoji」と思ったものなのですが(失笑)。

私がそれまで自分が勤めていた会社等を通して聞いていたのは、「単価に魅力を感じて中国で翻訳してもらったら、そのままではとてもじゃないけど使い物にならない訳文がきてガックリ。その後のチェック作業に非常に時間がかかってしまって、最終的に日本で翻訳やったときと変わらないくらいのお金がかかってしまった。だったら初めから日本でやった方がいいじゃん?―ということで、一旦中国にお願いすることになった翻訳を、日本に戻す企業さんも出てきている」っていう話だったんですよね。

確かに翻訳の仕事自体減って来て周りの日本人翻訳者さんと「最近仕事ないよね~減ったよね~」「あっても単価安いしねぇ…」なんて話題で盛り上がったり、当時取引のあった中国語を専門にしている複数の翻訳会社さんから「今はこの単価じゃ仕事とれないんですよ…今はその半額…いや半額でも高いくらいですよ」と言われることはあったんですよ。でもそれまでと変わらない単価で変わらず和訳の仕事下さった翻訳会社さんもあって、一旦落ち込んでいた和訳の受注本数も持ち直して来たりもしてたので、「ああ~やっぱあの話(翻訳が日本の翻訳者に戻ってきている)は本当なのかしらね~」なんて思っていたところだったので、なんかあのセミナーによってその流れがぶった切られてしまった感じがなきにしも非ずなんですけれどもemoji(あとで参加者名簿見てみたら上記の翻訳会社さん、いずれもそのセミナーに参加されていたようなので…。他にも要因あるのかもしれないけど、ただの偶然にしてはタイミング良すぎな気が…emoji

まぁそんな私の憶測の域を出ないただの愚痴は置いといて。日中訳チェックのお話。

私がチェックのお仕事受けるとき、その訳文をどこの国の人が訳したかなんてのは教えてもらったり教えてもらわなかったりするのですが、上記セミナーの講師の先生のお話からすると、やっぱり日中訳は中国人が訳していると見て良いのかしらね?私が経験した中でも、日本人に中訳お願いしたり、中国人に和訳お願いするケースも確かにあったけど、圧倒的に「中訳は中国人、和訳は日本人」が多かったし…。

上記セミナーの先生は「中日訳は原文ネイティブの中国人の方が原文理解力があり、誤訳が少ない。日中訳は訳文ネイティブの中国人に頼んだ方が自然な中国語になる」とおっしゃっていましたが、確かに日中訳は中国人に頼んだ方が自然な中国語になるんだろけど、「中日訳は原文ネイティブの中国人の方が原文理解力があり、誤訳が少ない」の理論は翻せば、「日中訳は中国人にお願いしても、原文に対する理解は日本人ほど正確ではなく、誤訳が多い」ということになると思うんですが、どうでしょう(笑)。

別にそれを裏付けるつもりはないんだけど、確かに日中訳って今も昔も「訳文は読みやすいんだけど誤訳が多いなぁ」という印象なんだよね…あくまで個人的な印象ですが。

別に誤訳があるのが悪いってわけではないんですけどね。翻訳者だって人間だから間違えるときだってあるし、体調優れないときとか、納期が短かったり丁度他の仕事とか予定がブッキングしてしまったとかで十分読み込んだり調査したり推敲してる時間がなかったりすることだってあるし、そもそも原文の構文が複雑だったり読みづらかったりすると間違えやすいものだと思うので。

だからその辺は仕方ないと思うし、そもそも私が翻訳するときもどんなに気を付けていても全くのノーミスってことはないと思うからお互い様だよなぁとは思いつつも、自分のこれまでの経験上、読みやすい訳文には誤訳が潜みやすい傾向があると思っているので(これについては今度別項を立てて書きたいと思っています)、チェックの際には細心の注意を払うようにしています。

原文と訳文、双方の文章の意味をきちんと頭の中に置いて読んで、ほんのちょっとでも読んでてひっかかたっところは紙(原文と訳文を打ち出したもの)に印をつけて読み返したり、調査したり、それでも判断つかない場合はその原文と訳文の訳を紙の端っこに書いてみたり(書くことで冷静になってどこがどう違うと思ったのかが客観的にわかるので)、しばらく時間置いて頭クリアにしてから読み返してみたり…。納期という限られた時間の中ですが、できる限り見落としがないように心がけています。

それは訳文が読みやすかろうが読みにくかろうが、和訳だろうが中訳だろうが、同じことですけど。

そういえば、以前勤めていた会社では、やっぱり中訳は中国人にお願いしてたんですけど、中に一人華僑の方がいて、その方に頼んだ中国語訳は「日本人が書いた文章みたいで読みづらい(-"-)」と中国人スタッフには不評で私をめいっぱい不安にさせてくれたのですが(笑・中国人スタッフ曰く、「中国国籍持っているとはいえ、日本で生まれてずっと日本で育ったのならそれはもう完全に日本人」だそうですがemoji)、今思い返すと誤訳少なかったな…。もちろん完全にゼロではなかったけれど。

まぁいずれにせよ、どんなに優れていてその分野に精通した翻訳者でもミスはつきもの。どの国の人が訳したものであろうが、読みやすかろうが読みにくかろうが、自分が訳文原文どちらの言語を母国語に持っていようが、単語の一つ一つ、文章の一行一行気を抜かずにこれからも見ていきたいと思っています。


ランキングバナーのクリック、どうもありがとうございましたemoji




Prev1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11  →Next
プロフィール
HN:
暁香月
性別:
女性
自己紹介:
翻訳会社のコーディネータ&チェッカー、中日ビジネスコンサル会社の翻訳事業部のコーディネータ&チェッカー/翻訳者を経て現在中国語のフリー翻訳者。在宅で中日訳のほか、中日/日中/英中訳のチェックなども行っています。夫と二人暮らしのアラフォーです。
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
ブログ内検索
アクセス解析