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翻訳の仕事のこととか中国語のこととか中華圏旅行のこととか。当たり前だけど内容はあくまで個人の見解です。

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先日チェックの仕事について触れましたが、翻訳では記事翻訳の仕事をメインにやっています。

最初に記事翻訳の仕事をしたのは6~7年前。

これは企業さんに特定の分野の記事を翻訳し、納品するというものでした。

今やっているのはモバイルサイトに配信する一般記事です。

原文は長いものからものすごーく短いものまであり、分野も様々で苦手分野の文章とかは調べたりするのが大変なんですけど、中国のいろんな情報に触れられるので非常に楽しくやらさせて頂いております

定期の仕事なのでどうしても単価は安くなっちゃうんだけどね…

翻訳って、納期とか単価の面とかで非常に厳しい仕事だけど、それでも続けているのはやっぱり「好き」という気持ちがあるからこそだと思います。

さぁお昼休憩をとったらもうひと踏ん張りだ



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サイドバーのプロフィールにも書いてありますが、私が翻訳業界に入って最初にした仕事というのが、この翻訳コーディネーターという仕事でした。

どんな仕事かと一言で説明すると、まぁ翻訳という一つのプロジェクトに対するマネージメント業務全般…といったところかな。

(案件をお願いする)翻訳者の選定、納期等のスケジューリング、クライアントとの交渉、見積書の作成、原稿の編集、(翻訳者への)原稿の発注、クライアントへの納品etc…。私の場合はチェッカーも兼ねていたので、上がってきた翻訳のチェックなども行っていました。

新規に募集した翻訳者さんのトライアルを行ったり、ほかには、新しくプロジェクトに加わった社内スタッフや、忙しいときに臨時で雇ったアルバイトチェッカーさんの指導を行ったり…。

まぁとにかく大変でした。特にこの仕事を始めたばかりの私というのは大学を卒業し中国留学から帰ってきて、翻訳の専門学校に通っていたという、そんな状況だったためハッキリ言って社会経験ゼロ(強いて言うならコンビニやファストフードでのアルバイト程度)。「とにかく何か翻訳の仕事の経験を積みたい」という思いだけで始めたため、先輩コーディネーターさんをはじめ多方面にご迷惑おかけしていたことは今でもよく覚えています。

でもそんなだったからこそ、この仕事を通して色んなことを学ぶことができました。

まず、商品としての翻訳の質とは何かということ。

誤訳をしない、誤字脱字をしない、分からないことがあったら調べる、こなれた文章にする…それももちろん大切だけど、パッと見誰でも分かる間違い―たとえば原文に記載されているデータ情報(数値やアルファベットの固有名詞、URL、メールアドレス等)や記号など―はどんなに訳文自体が素晴らしくても、致命的なミスとなります。

当たり前と言ってしまえば当たり前のことなんでけどねクライアントさんは外国語が分からない分、そいういうミスがあると、「この訳文は本当にちゃんと訳されているのか」「いい加減な仕事をしているんじゃないか」と心配になるのです。

同じような理由でレイアウトの崩れや用語の統一などもかなり厳しく指摘されました。

もう一つは、翻訳というのは様々な工程を経て初めて商品となるということ。

翻訳は大まかに、翻訳者に原稿の発注→翻訳→(翻訳者から翻訳会社に)納品→チェック→クライアントに納品、という流れで行います。チェックも原文、訳文のネイティブそれぞれにチェックしてもらったり、さらにDTPという作業が加わった時はDTPのチェックなど、2回3回行うことがザラです。

翻訳というのがこんなにも大勢の人の手にかかって出来上がっていくということは、当時翻訳学校に通っていただけの私には思いもよらないことでした。

今、在宅フリーランスで仕事をするにあたり、この最初の会社での経験というのはすごく役に立っていると思います。

自分の訳した文章、チェックした訳文が次の工程の担当者に渡ったとき、あまりその人の手を煩わせないような…そしてクライアントさんに安心して読んでもらえる訳文というのを作っていきたいと思っています。



このところ、チェックのお仕事の依頼が増えてきたような気がします。

昔からチェックの仕事はしていたのですが、どちらかというとチェックより翻訳の方が好きだったんですよね。

当時はまだ駆け出しということもあり、他の(おそらく私なんかよりもっともっと経験豊富な)翻訳者さんが訳した文章にメスを入れるのがたまらなく不安だったというか、その当時の私にとってはものすごく勇気のいることで(笑)。

今でもそれは変わらないんだけど、最近は「チェッカー」の仕事を翻訳以上に誇りを持って行えるようになりました。

「私がチェックした文章が直接お客さんの目に触れる…大切な仕事なんだ」って。

(まぁ実際には私がチェックしたものを翻訳者さんにフィードバックしたり、別のチェッカーさんにチェックしてもらったりして、私がチェックした文章そのものが直接使われるわけではないと思いますが)

翻訳という仕事は接客のように直接お客さんの反応が見れるわけはないので、チェックした文章を実際のお客さんがどの程度満足してくれているのかというのは良くわからないのですが、ある種「孤独」なこの仕事でお客さんを「身近」に感じることができる仕事(もちろん翻訳という仕事も読み手がいる以上、お客さんを意識するのは当然ですが、よりお客さんに「近い」距離にあるという点で)だと思います。

時々翻訳会社の担当者の方から重箱の隅をつつくような細かい質問され戸惑うこともあるんですけど、と同時に翻訳会社さんの本気というか「プロ意識」というのも感じられ、「私ももっともっと頑張らなきゃー」という気にさせてもらってます。

あと、翻訳ばかりしているとどうしても訳文が「独りよがり」になってしまうので、いろんな人の訳文を目にすることで「こんな訳し方・考え方もあるんだ」って勉強にもなりますしね。



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プロフィール
HN:
暁香月
性別:
女性
自己紹介:
翻訳会社のコーディネータ&チェッカー、中日ビジネスコンサル会社の翻訳事業部のコーディネータ&チェッカー/翻訳者を経て現在中国語のフリー翻訳者。在宅で中日訳のほか、中日/日中/英中訳のチェックなども行っています。夫と二人暮らしのアラフォーです。
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