翻訳の仕事のこととか中国語のこととか中華圏旅行のこととか。当たり前だけど内容はあくまで個人の見解です。
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ほぼ2ヶ月ぶりになりますが、仕事の話です。
タイトルにも書いてありますが、私、チェックの仕事をしているときは、「読みやすい訳文には注意した方がいい」と思いながらチェックしています。
いや別に「読みやすい訳文」を否定するつもりはないんですよ?むしろ「訳文は読みやすくてなんぼ」って思ってるくらいだし。
じゃあなんで「注意した方がいい」と思っているのかっていうと、読みやすい訳文の中には「読みやすくなるよう翻訳者さんの想像で補われた訳文」があるから…です。
どういうことかというと、翻訳の仕事を発注するとき、その翻訳分野(専門分野)に精通した(もしくはその分野の翻訳経験豊富な)翻訳者さんにお願いする、というのはほとんどの翻訳会社さんで採られている方法だと思うのですが、文章の内容って…必ずしも一つの分野のみに絞られるものでもないんですよね…。
文章自体は「A」という専門分野の内容なんだけど、そこにたまたま「C」という別の分野の内容が入っていて、「ああこの翻訳者さん、Aの分野については詳しいんだけどCは不得手なんだな」っていうのが良く分かる訳文っていうのに出会うことがあるんです。
例えば、「C」の部分は翻訳者さん自身あまり詳しくないから、出てきた単語が「C」という専門分野にかかわる用語とは気づかず、一般用語として訳されている…とか。
もしくは「C」の内容にかかわる部分を、「C」に関する知識が乏しいため正しく理解できず、明らかに想像で訳しちゃってる…とか。
特に中国語は全部漢字なので、ちゃんと分かっていないと、それが名詞なのか動詞フレーズとして書かれているのか判断つかない場合ってあるんですよね。(専門用語とか英語から意訳されている場合が多いので…)
しかも想像で訳されちゃってる場合って、読みやすいように(正確には「話の辻褄が合うように」)訳者さんがヘンに情報を追加していたりすることがあり…以前、パッと見話の前後(直近の文章と文章、段落と段落の流れ)がちゃんとつながっているように見えたし、訳文もとても滑らかでスイスイ読めたんだけど、内容が全体的にかなり違っていてこちらで全面修正した…っていうことがあったので、最近ではそういう文章を見ると警戒するようにしています。
まぁ実際ちゃんとした知識の裏付けに基づいて情報追加されている場合もあるので、「情報が追加されているから悪い」とは一概には言えない部分もあるんですけどね。
想像で訳されていて、しかも第三者(チェッカー)が読んでおかしいと感じるのに、なんで翻訳者さんは気づかないのか、と不思議に思われる方いるかもしれないけど、翻訳してるときって翻訳者さんはその文章に入り込んじゃってるので、自分で「こうだ!」と思って訳してるとその後自分で読み返しててもなかなか気づかなかったりするんですよね…。
…私も自分で翻訳するときどこかでやらかしてるんじゃないかと心配ですが
一応チェッカーとしての経験を踏まえ、自分で訳す場合は「ヘンに情報補わないと訳せない部分は自分のこの分野に対する知識が足りない部分だ」と思って、納期が許す限り調べるようにはしていますが…。
あとなるべく余裕をもって翻訳終わらせて、一度寝て頭クリアにしてから納品前の自己チェック(一度訳文のみを通して読んでみることと原文と訳文との照合作業)をする…とか。
「専門分野が細分化されるに伴い、専門分野間の垣根があいまいになってきている」なんて話を以前どこかで読んだことあるんですけど、翻訳もまさしくそんな感じだなぁなんて思っています。
拍手ありがとうございました
タイトルにも書いてありますが、私、チェックの仕事をしているときは、「読みやすい訳文には注意した方がいい」と思いながらチェックしています。
いや別に「読みやすい訳文」を否定するつもりはないんですよ?むしろ「訳文は読みやすくてなんぼ」って思ってるくらいだし。
じゃあなんで「注意した方がいい」と思っているのかっていうと、読みやすい訳文の中には「読みやすくなるよう翻訳者さんの想像で補われた訳文」があるから…です。
どういうことかというと、翻訳の仕事を発注するとき、その翻訳分野(専門分野)に精通した(もしくはその分野の翻訳経験豊富な)翻訳者さんにお願いする、というのはほとんどの翻訳会社さんで採られている方法だと思うのですが、文章の内容って…必ずしも一つの分野のみに絞られるものでもないんですよね…。
文章自体は「A」という専門分野の内容なんだけど、そこにたまたま「C」という別の分野の内容が入っていて、「ああこの翻訳者さん、Aの分野については詳しいんだけどCは不得手なんだな」っていうのが良く分かる訳文っていうのに出会うことがあるんです。
例えば、「C」の部分は翻訳者さん自身あまり詳しくないから、出てきた単語が「C」という専門分野にかかわる用語とは気づかず、一般用語として訳されている…とか。
もしくは「C」の内容にかかわる部分を、「C」に関する知識が乏しいため正しく理解できず、明らかに想像で訳しちゃってる…とか。
特に中国語は全部漢字なので、ちゃんと分かっていないと、それが名詞なのか動詞フレーズとして書かれているのか判断つかない場合ってあるんですよね。(専門用語とか英語から意訳されている場合が多いので…)
しかも想像で訳されちゃってる場合って、読みやすいように(正確には「話の辻褄が合うように」)訳者さんがヘンに情報を追加していたりすることがあり…以前、パッと見話の前後(直近の文章と文章、段落と段落の流れ)がちゃんとつながっているように見えたし、訳文もとても滑らかでスイスイ読めたんだけど、内容が全体的にかなり違っていてこちらで全面修正した…っていうことがあったので、最近ではそういう文章を見ると警戒するようにしています。
まぁ実際ちゃんとした知識の裏付けに基づいて情報追加されている場合もあるので、「情報が追加されているから悪い」とは一概には言えない部分もあるんですけどね。
想像で訳されていて、しかも第三者(チェッカー)が読んでおかしいと感じるのに、なんで翻訳者さんは気づかないのか、と不思議に思われる方いるかもしれないけど、翻訳してるときって翻訳者さんはその文章に入り込んじゃってるので、自分で「こうだ!」と思って訳してるとその後自分で読み返しててもなかなか気づかなかったりするんですよね…。
…私も自分で翻訳するときどこかでやらかしてるんじゃないかと心配ですが
一応チェッカーとしての経験を踏まえ、自分で訳す場合は「ヘンに情報補わないと訳せない部分は自分のこの分野に対する知識が足りない部分だ」と思って、納期が許す限り調べるようにはしていますが…。
あとなるべく余裕をもって翻訳終わらせて、一度寝て頭クリアにしてから納品前の自己チェック(一度訳文のみを通して読んでみることと原文と訳文との照合作業)をする…とか。
「専門分野が細分化されるに伴い、専門分野間の垣根があいまいになってきている」なんて話を以前どこかで読んだことあるんですけど、翻訳もまさしくそんな感じだなぁなんて思っています。
拍手ありがとうございました
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プロフィール
HN:
暁香月
性別:
女性
自己紹介:
翻訳会社のコーディネータ&チェッカー、中日ビジネスコンサル会社の翻訳事業部のコーディネータ&チェッカー/翻訳者を経て現在中国語のフリー翻訳者。在宅で中日訳のほか、中日/日中/英中訳のチェックなども行っています。夫と二人暮らしのアラフォーです。
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