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翻訳の仕事のこととか中国語のこととか中華圏旅行のこととか。当たり前だけど内容はあくまで個人の見解です。

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久しぶりに仕事の話です(なんかこのカテゴリー、このフレーズで始まるのが定番になってきてるなーemoji)。

今回は、中国語フリーランス翻訳者では誰もが経験するであろう、アレについてです。…そうアレ、「登録したのに仕事が来ない」!!

「折角トライアルに受かって登録したのに、仕事の依頼が全然来ない…。中国語の仕事増えてるって言ってたのに…。仕事あるから募集したんじゃないの?なんですぐ仕事来ないの?」と思う人、結構いるんじゃないでしょか?

私もコーディネーター時代、そういった問い合わせを受けたり、別の担当者さんがそういった問い合わせを受け、対応に苦慮しているのを見たことがありました。

私自身も登録翻訳者として翻訳会社さんに登録されるとき、口頭なり書面なり(もしくは両方)で「登録したからといってお仕事をお約束できるものではありません」と言われるので、こういう問い合わせ(…というか苦情?)は多いんじゃないかと思います。

なぜ登録したのにすぐ仕事が来ないのか。よく言われるのは「翻訳会社さんにはその分野を担当するメインの翻訳者さんがいて、仕事のほとんどは当然そのメインの翻訳者さん優先に回される。新規に登録された翻訳者さんは、メインの翻訳者さんが何らかの都合(家庭の事情やケガ、病気、もしくは他の会社さんから仕事が入った等)で担当できない場合にしか実質仕事をもらえるチャンスはない」というもの。

まぁ、それもある程度は事実だと思うので、否定をするつもりはないのですが(「他に頼む翻訳者いるんだったらなんで新規募集かけたの?」と疑問に思う人は絶対いると思いますがemoji)、経験上、そればかりではないと思います。

実は私が社内コーディネーターとして、そして登録翻訳者として一番多く経験したパターンは、「中国語の仕事増えると思って募集かけたのに、肝心の仕事が増えなかった」ですemoji

例えば「中国は経済成長著しい。これからは中国の時代!その時代に対応するため中国語の特別チームを作り、中国語のできる人材を集めよう」と思って募集をかけたものの、思ったように仕事が増えず、中国語を使うプロジェクト自体がとん挫。

クライアントから従来の人数では対応できない大規模な中国語翻訳プロジェクトの依頼が来たから求人募集かけたのに、プロジェクト開始直前になってプロジェクト自体が突如キャンセルに。

あるいは、中国語の仕事が増えると思ったのに、グローバル経済の悪化、または日中関係の悪化により仕事自体が縮小―etc.etc....

…ええと何が言いたいのかと言うと、きっと翻訳者さんの中には「求人詐欺なんじゃないの?」とか「所詮フリーランスなんて使い捨てよね。簡単に募集して、簡単に切ることができるんだから」なんて思ってらっしゃる方絶対いると思うのですが、決してそうではなく(もちろんそういうブラック企業もないわけではないので、それだけが全てと言うつもりはありませんが…)、「募集側にもつらい事情があるんだよ(;´д`)」ということです。

じゃあ、登録翻訳者側はどうしたらいいのか、ですけど、これはもう、1社登録したからって安心せず、気になる求人があったら2社3社とどんどん営業して行くしか道はないんですよね。

そうしているうちに国際情勢が変わってまた中国語の仕事が増えたり、もしくは営業の上手くいっている会社さんと出会えたりして、仕事をもらえるチャンスが出てくると思います。

もちろん、翻訳力、語学力を日々鍛錬するのも大事ですけどね。
 
言うなれば「フリーランスとして登録される」というのは「就職活動で内定もらえる」というのとは全くの別物で、むしろ会社の営業さんが会社に仕事を持ってくるために取引先を何社も回って営業していく…そんな感じに近いのではないかと。

そうした営業活動の末、仕事が頂けて良好な関係を築いて行ける翻訳会社さんと出会えたら、そのご縁は末永く大切にしたいものです。


【今日の中国語】

フリーランス翻訳者=自由译者(ズーヨウイージャー/zìyóu yìzhě)


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久しぶりに仕事のお話。今回は私が今まで周りの人から聞かれて、「それはちょっと違うよ!」と思った(中国語)翻訳者の実情(?)をご紹介します。

多分、こういうこと聞かれたことある人、多いんじゃないかな?と思ったので、タイトルは「(中国語)翻訳者の『あるある』?(笑)」です。
 
 
<その①>

「お仕事何されてるんですか?」と聞かれて「翻訳の仕事をしています」と答えると、大抵

「へ~翻訳者さんなんですか。じゃあ印税収入がっぽがっぽで儲かってるんでしょうね~」

と言われます。

い…印税…??

もしかして小説などの文芸翻訳やっていると思われたのかな…?

確かに翻訳といえば、日常暮らしてて目に入るのは外国文学の小説とか映画だから、そう思われるのも無理ないのかも…。

かくいう私も、翻訳という仕事に漠然とした憧れを抱いていた時期は、翻訳=文芸翻訳、のイメージでしたからね。

まぁそれはともかくとして、今は産業翻訳がメインの私だけど、「いつか小説訳せる日が来るといいなぁ…」と、今でも相変わらず文芸翻訳には憧れを抱いていますemoji
 
需要供給面とか色々と…難しい部分もあると思うんだけどね。
 
 
 
<その②>

翻訳の仕事をしているという話になり、「何語やっているんですか?」と聞かれて「中国語です」と答えると、大抵こんな答えが返ってきます。

「いいなぁ…中国って今成長市場だから、お仕事いっぱいでがっぽがっぽ稼いでるんでしょうね~」

うう~ん、確かに中国は成長市場で対中国の仕事が増えているのは本当なんでしょうけど、それが日本国内でどの程度まで外注の翻訳の仕事として発生しているのかっていうのは、ちょっとよく分からない部分があるんですよね。
 
だって、たとえば日本企業が中国現地に進出するとして、従業員として雇うのは現地中国人だし、責任者として派遣されるのは本社の人だろうし…。

それに何か翻訳や通訳の仕事が発生したのだとしても、もとからいる中国語が分かる社員さんにお願いしたり、もしくは社内で中国語が分かる人材を育てた方が、安上がりですしね(お給料の範囲内で仕事をやってもらい、余計な外注費はかけないという意味で)。

仮に外注に出すのだとしても、中国の翻訳・通訳会社にお願いした方が単価安いですし(日本国内の翻訳会社さんでHPに翻訳単価出しているところありますけど、1文字2円代とか1円とか、日本国内で仕事した場合とてもじゃないけど稼ぎになりませんよemoji。コレ、クライアント様にお支払いする単価だろうから、実際に翻訳者に払うのはもっと安いと思うし…)
 
それに、「中国語の仕事が増えている」とはいっても、それはあくまで「20年、30年、40年前と比べれば」であって、英語とかと比べるとまだまだ少ない、というのが現状。

よく翻訳会社さんに登録の面接に行くと、「中国語の人って英語の人と違って、分野絞らずに『何でもやります』っていう人多いですよね~」と言われるのですが、それは単に分野絞ったら仕事来なくなっちゃうからなんですemoji

「そりゃ英語みたいに分野1つに絞って、それで食べていけるならそうしたいよ!」と思っている中国語翻訳者、結構多いんじゃないかな(笑)。

 

【今日の中国語】

印税=版税(バンシュィ/bǎnshuì)


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久しぶりにお仕事の話です。(なんかちょっと愚痴っぽくなってしまったような気がするんだけれどもemoji

私はフリーランスなので、いろんな翻訳会社さんから仕事を受けているのですが、時々「この翻訳会社(の担当者)さんは翻訳という仕事をちゃんと分かっているんだろうか」と思うことがあります。

例えば、これはあるチェック案件を引き受けたときのこと。

発注のメールが来たのはその日の夜、納期はその日のうちか無理なら翌朝、というかなり急ぎのスケジュール。 原稿はワードファイルで3枚。文字数にすると1000文字ちょいなのですが、「重複する部分が多いので、最初の1枚をチェックした後コピペするだけでよい文章なので、実際に見て頂くのは全体の1/3程度」と金額も全体の1/3相当でした。

…尚コレ、「どこが重複している部分なのか」という指示はなし、です。

翻訳やチェックの仕事したことある人なら分かると思うけど、この「重複している部分」が一番の曲者なんですよ。

だって「全く同じだと思っていたら微妙に違っていた(中に書いてある単語が1つ2つ多かったり少なかったり)」っていうことが良くあるから。

むしろ翻訳チェックの仕事したことある人なら、そういうところこそしっかり見たいと思うものでしょう。

案の定、パッと見重複していると思われている部分に単語の漏れがありました(これに危機感を覚えた私は、結局原稿全てに目を通しましたemoji)。

恐らくこの「重複する部分が多いから、最初の1枚をチェックした後コピーして貼り付けるだけで良い」というのと同様の指示は翻訳者の方にもいっていて、パッと見似ている部分は何の疑問もなく「重複している部分だ」と思って最初のページで訳したものをコピペしたのでしょう。

コレ、チェッカーも担当者さんからの指示を信じて重複(していると思われる)部分を無視していたら、結構大きなクレームになっていたのではないかと思います(コスメ製品の成分表示だったので尚更…)。

重複している部分を見る必要がなく、しかも料金も「重複していない部分」相当の金額しか払えないのなら、せめて「見る必要のない部分」は原稿上で指示してほしかったなぁ…。

もし見逃していたりしたら、その責任はチェッカーが負うことになるんだしね?

「お客様から『ここが違ってます』との指摘がありました。ちゃんと仕事してください」的なフィードバックが後になってくるんだしね?

それに「重複している部分を見つけるのもチェッカーの作業の1つ」なら、結局原稿すべてに目を入れなければならないので、「実質見てもらう部分は全体の1/3」ではなく「全て」になると思うんだけど…。

まだ翻訳業界に入って日の浅い人だとその辺よく分からない部分もあるだろうし、実際私も初めてこの業界でコーディネーターの仕事をし始めたときはよく分かってなくて、ぶっちゃけ原稿を翻訳者さんに丸投げしてたときもあったので(滝汗)、まぁお互い様だよな~とは思ってるんだけど(当時の翻訳者様、本当に申し訳ありませんでした!emoji)、やはり翻訳の仕事の工程がよく分かっている方との方が仕事しやすいので、ゆっくりでもいいから慣れて行ってくれたら嬉しいな~と思いマス。


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プロフィール
HN:
暁香月
性別:
女性
自己紹介:
翻訳会社のコーディネータ&チェッカー、中日ビジネスコンサル会社の翻訳事業部のコーディネータ&チェッカー/翻訳者を経て現在中国語のフリー翻訳者。在宅で中日訳のほか、中日/日中/英中訳のチェックなども行っています。夫と二人暮らしのアラフォーです。
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