翻訳の仕事のこととか中国語のこととか中華圏旅行のこととか。当たり前だけど内容はあくまで個人の見解です。
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つい最近TwitterでCATツールのこと呟いたのですが(読んで下さった方、ありがとうございます。当該ツイートへのリンクはこちら→https://twitter.com/xiaoxiangyue34/status/1487689366273429507 )、なんか色々考えている内にしつこいって思われるかもしれないけどもう1つ(2つ?)語りたくなり、書いてたなら長くなったので久しぶりにブログに投稿することにしました。
今時のブログのようにオシャレなレイアウトに出来ないので見にくいかもしれないけど、そこはちょっと我慢してもらうとして(笑)。
ゲーム翻訳者さんの中にExcelで仕事していることに気後れしていて「CATツール使うのが本格派」って思ってて、「翻訳会社さんからCATツール案件を受注するために」購入を検討している人がいたらちょっと待って欲しいと思うのです。CATツールにはボリュームディスカウントっていうのがあってね、例えば
宝箱を開けるとブルーダイヤが1個手に入ります。
宝箱を開けるとブルーサファイヤが1個手に入ります。
という文章があった場合、全文字数(48文字)分の翻訳料金は発生しないんだよ。文章の一致率で計算されるから。この場合だとざっくり31文字分の料金しか発生しないと思う(重複部分はカウントされないので)。Excel案件の場合もこういうディスカウント制が敷かれてるか分からないけど(私の知る限り敷かれてはいない気がするのですが)、発注書や支払い明細見てもし全文字数分が支払われているのだとしたら逆に損になってしまうと思うよ。
私だったら上の文章だったらサーバーのレスポンス待ってるより自分でコピペして変更部分入力した方が速いから、その「損」分がCAT導入したことによる作業効率アップでカバーできるかどうかは良く分からないです。
…ていうか、最近はCATツールの利便性ばかりが強調されて、CATツール登場当時話題になってたデメリット(事実上翻訳料金の値下げ)が忘れられつつあるようでちょっと怖いんですが…。
あとゲーム翻訳者に人気の(?)memoQだけど、他の分野はどうだか分からないけどゲーム翻訳はほとんどが先方のmemoQサーバーを介して行われるオンラインプロジェクトで、そういうのは下のツイにも書いたけど翻訳会社さんからライセンスが付与されて翻訳者は無料で行うことができるので(最近翻訳会社さんこういうこと説明してくれないのかなぁ?)、「元々Excelでやってる案件を効率化するためにCATツールに読み込ませてローカルで行いたい」というのでなければ敢えて購入する必要はないと思うの。
https://twitter.com/xiaoxiangyue34/status/1487608863696506880
まぁ最近はさすがに「最新版は無料では使えない」なんて話も聞くけど…。最近ではブラウザ版のmemoQもあるし。大抵どこの翻訳会社さんもmemoQは最低バージョン〇を使ってくださいとか、使うバージョン指定されてたりもするので(大抵少し古いやつ)、エクエル勢の人はCAT買うのだとしたら上記の翻訳料金のこともよーく考えた上で決めた方がいいと思うよ。
一番上のリンクのスレッドにも書いたけど、もし本当にどうしても必要な場合は翻訳会社さんから、翻訳者に金銭的負担のない形で「使ってください」って大抵指定されるし、その場合は基本的な使い方が書かれたファイルなり動画のリンクなりを送ってくれるので(オンラインプロジェクトのライセンスとその設定の仕方も合わせて)、「いきなり仕事来て使い方分からなかったらどうしよう」って心配になることもないと思う。
ていうか「私なんて未だにExcelだし…」なんて気後れしている発言を何度か見たんだけど、私はむしろ「なんと!今もExcelでお願いしてくれる会社さんがいるなんて!ボリュームディスカウントしてないってことですよね!文字数そのまんま金額に反映されるんですよね!いいなぁ」って羨ましく思うよ?
今時のブログのようにオシャレなレイアウトに出来ないので見にくいかもしれないけど、そこはちょっと我慢してもらうとして(笑)。
ゲーム翻訳者さんの中にExcelで仕事していることに気後れしていて「CATツール使うのが本格派」って思ってて、「翻訳会社さんからCATツール案件を受注するために」購入を検討している人がいたらちょっと待って欲しいと思うのです。CATツールにはボリュームディスカウントっていうのがあってね、例えば
宝箱を開けるとブルーダイヤが1個手に入ります。
宝箱を開けるとブルーサファイヤが1個手に入ります。
という文章があった場合、全文字数(48文字)分の翻訳料金は発生しないんだよ。文章の一致率で計算されるから。この場合だとざっくり31文字分の料金しか発生しないと思う(重複部分はカウントされないので)。Excel案件の場合もこういうディスカウント制が敷かれてるか分からないけど(私の知る限り敷かれてはいない気がするのですが)、発注書や支払い明細見てもし全文字数分が支払われているのだとしたら逆に損になってしまうと思うよ。
私だったら上の文章だったらサーバーのレスポンス待ってるより自分でコピペして変更部分入力した方が速いから、その「損」分がCAT導入したことによる作業効率アップでカバーできるかどうかは良く分からないです。
…ていうか、最近はCATツールの利便性ばかりが強調されて、CATツール登場当時話題になってたデメリット(事実上翻訳料金の値下げ)が忘れられつつあるようでちょっと怖いんですが…。
あとゲーム翻訳者に人気の(?)memoQだけど、他の分野はどうだか分からないけどゲーム翻訳はほとんどが先方のmemoQサーバーを介して行われるオンラインプロジェクトで、そういうのは下のツイにも書いたけど翻訳会社さんからライセンスが付与されて翻訳者は無料で行うことができるので(最近翻訳会社さんこういうこと説明してくれないのかなぁ?)、「元々Excelでやってる案件を効率化するためにCATツールに読み込ませてローカルで行いたい」というのでなければ敢えて購入する必要はないと思うの。
https://twitter.com/xiaoxiangyue34/status/1487608863696506880
まぁ最近はさすがに「最新版は無料では使えない」なんて話も聞くけど…。最近ではブラウザ版のmemoQもあるし。大抵どこの翻訳会社さんもmemoQは最低バージョン〇を使ってくださいとか、使うバージョン指定されてたりもするので(大抵少し古いやつ)、エクエル勢の人はCAT買うのだとしたら上記の翻訳料金のこともよーく考えた上で決めた方がいいと思うよ。
一番上のリンクのスレッドにも書いたけど、もし本当にどうしても必要な場合は翻訳会社さんから、翻訳者に金銭的負担のない形で「使ってください」って大抵指定されるし、その場合は基本的な使い方が書かれたファイルなり動画のリンクなりを送ってくれるので(オンラインプロジェクトのライセンスとその設定の仕方も合わせて)、「いきなり仕事来て使い方分からなかったらどうしよう」って心配になることもないと思う。
ていうか「私なんて未だにExcelだし…」なんて気後れしている発言を何度か見たんだけど、私はむしろ「なんと!今もExcelでお願いしてくれる会社さんがいるなんて!ボリュームディスカウントしてないってことですよね!文字数そのまんま金額に反映されるんですよね!いいなぁ」って羨ましく思うよ?
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ゲーム翻訳といえば、ローカライズとかカルチャライズとか、如何に自然なターゲット言語(ここでは日本語)にすることが大変且つ重要か、ということが語られがちですが、その辺については他の方がブログ他色んな媒体で詳しく語って下さっているので(確かに、ターゲット言語の「流暢さ」「自然さ」はとても大切なことだというのはよく分かるんですよね。だって私、海外のゲームをプレイしない最大の理由が『日本語がヘンだから』だから)、私はそれ以外のことについて書いてみたいと思います。
何かというと、「スキルの説明」。
ゲーム翻訳やったことのある人の中には、「え?そこに何を気を付けることが?」と思われる方もいるかもしれません。セリフ等と違って、素直に訳せばいい所だから。
ええ、恐らくはそこが落とし穴。私はゲームの中日訳チェックもやったことがあるのですが、実はここ、結構誤訳や訳抜けが多いんです。
数字や単語だけ違っている所が前に出て来た文と変わっていなかったり、新たに挿入された箇所が訳されていなかったり…。
例を挙げると、原文「自身のHP500ポイント回復」の訳がその前に出て来た「自身のHP300ポイント回復」のままになっていたり、原文ではこの「HP」の部分が「MP」に変っているのに「HP」のままになっていたり。「敵を沈黙状態にする」に「2ターン」が加わって「敵を2ターン、沈黙状態にする」となっているのに、この「2ターン」が抜けていたり。「沈黙」が「めまい」になっていたり。あとは「敵に<font color="#7fff00">%s</font>のダメージ」の「<font color="#7fff00">」の部分が原文では「<font color="#ffff00">」に変わっているのに「<font color="#7fff00">」のままなっていたり。
(※例文は実際の誤訳例に基づき、私が今適当に考えたやつです)
恐らく似たようなフレーズが多いからなんでしょうね。前に出て来た類似のフレーズをコピペして(memoQなどのCATツール使う場合は一致率の高いTMから流用して)、変わったところを変更し忘れたとか、或は変わっている所があることに気づかなくてそのままにしてしまったのだろう、と思いますが…。(CATツールの場合はTMと違っている箇所は色付けされて表示されるけど、それでも見落とす時は見落としますからね。あとTM自体が間違っていて一致率信じて挿入してそのまま…っていうケースも考えられるか…)
これ、間違ってるとプレイヤー的にかなり痛いんですよ。プレイヤーはこの情報をもとに戦略を立てるので…。このキャラはレベルいくつになるとこういうスキルが使えるようになって、そうするとこういうバフが…とか、デバフが…とか。このキャラのスキルとこのキャラのスキルでこういう相乗効果があるからこのキャラと組めば有利にゲームが進められるぞ…とか、相手のこのキャラはこういうスキルがあるから気をつけなくちゃ、とか、このアイテム(相手のスキルダメージを半減させる効果があるようなアイテム)装備しておこうかな、とか!
だからその情報源がね~間違ってるとね~~~~戦術が狂うんですよぉぉぉ~~~~~(T0T)
あんな小さな画面の狭いスペースに小さな字で書いてあるようなスキル説明なんて誰が読むの?なんて思ってる人がいるかどうか分からないけど、えっとあの…読むので!プレイヤーは(少なくとも私はプレイするとき)ちゃんと読んでるので!!!!
…とまぁ偉そうなこと書きましたけど、他の人が見落としやすいということは、私も見落としやすい箇所だと思うので、気を付けなきゃな、と思います。。。。
何かというと、「スキルの説明」。
ゲーム翻訳やったことのある人の中には、「え?そこに何を気を付けることが?」と思われる方もいるかもしれません。セリフ等と違って、素直に訳せばいい所だから。
ええ、恐らくはそこが落とし穴。私はゲームの中日訳チェックもやったことがあるのですが、実はここ、結構誤訳や訳抜けが多いんです。
数字や単語だけ違っている所が前に出て来た文と変わっていなかったり、新たに挿入された箇所が訳されていなかったり…。
例を挙げると、原文「自身のHP500ポイント回復」の訳がその前に出て来た「自身のHP300ポイント回復」のままになっていたり、原文ではこの「HP」の部分が「MP」に変っているのに「HP」のままになっていたり。「敵を沈黙状態にする」に「2ターン」が加わって「敵を2ターン、沈黙状態にする」となっているのに、この「2ターン」が抜けていたり。「沈黙」が「めまい」になっていたり。あとは「敵に<font color="#7fff00">%s</font>のダメージ」の「<font color="#7fff00">」の部分が原文では「<font color="#ffff00">」に変わっているのに「<font color="#7fff00">」のままなっていたり。
(※例文は実際の誤訳例に基づき、私が今適当に考えたやつです)
恐らく似たようなフレーズが多いからなんでしょうね。前に出て来た類似のフレーズをコピペして(memoQなどのCATツール使う場合は一致率の高いTMから流用して)、変わったところを変更し忘れたとか、或は変わっている所があることに気づかなくてそのままにしてしまったのだろう、と思いますが…。(CATツールの場合はTMと違っている箇所は色付けされて表示されるけど、それでも見落とす時は見落としますからね。あとTM自体が間違っていて一致率信じて挿入してそのまま…っていうケースも考えられるか…)
これ、間違ってるとプレイヤー的にかなり痛いんですよ。プレイヤーはこの情報をもとに戦略を立てるので…。このキャラはレベルいくつになるとこういうスキルが使えるようになって、そうするとこういうバフが…とか、デバフが…とか。このキャラのスキルとこのキャラのスキルでこういう相乗効果があるからこのキャラと組めば有利にゲームが進められるぞ…とか、相手のこのキャラはこういうスキルがあるから気をつけなくちゃ、とか、このアイテム(相手のスキルダメージを半減させる効果があるようなアイテム)装備しておこうかな、とか!
だからその情報源がね~間違ってるとね~~~~戦術が狂うんですよぉぉぉ~~~~~(T0T)
あんな小さな画面の狭いスペースに小さな字で書いてあるようなスキル説明なんて誰が読むの?なんて思ってる人がいるかどうか分からないけど、えっとあの…読むので!プレイヤーは(少なくとも私はプレイするとき)ちゃんと読んでるので!!!!
…とまぁ偉そうなこと書きましたけど、他の人が見落としやすいということは、私も見落としやすい箇所だと思うので、気を付けなきゃな、と思います。。。。
前回のエントリーに「元々ゲームやアニメや漫画が大好きなオタクだから、こういった2次元コンテンツの中日訳をやらせてもらえるのはすごく嬉しい」と書きましたが、実はゲームだけでなく漫画の方の翻訳も、最近になって始めることができるようになりました。
実は学生の頃から漫画の翻訳やりたいな~と思ってたんですけど、その頃(20年以上前)は日本の漫画が中華圏向けに翻訳されることはあっても、逆って少なかったんですよね(ほぼ皆無に近かったような…?)。いくら漫画の翻訳やりたいとは思ってても中訳は流石にムリなので、いつか中国語の漫画の日本語訳の仕事が出て来る日を夢見つつ、趣味と勉強を兼ねて好きな日本の漫画の中国語版を手に入れては読み比べをしていました。「ああ、このセリフってこう訳せるのか~」とか(好きなキャラや好きなシーンのセリフが外国語でどう訳されるのか、日本語的な言い回し<日本の文化・習慣に根付いた言い回し、とでもいうか>を外国語でどう表現するのかって、すごく気になるんですよ)(笑)。
中華圏の漫画の日本語版を結構目にするようになったのは、ほんのここ最近(1年とか2年とか3年とか?)ですかね~。私の方でも中華圏の漫画情報は個人的にチェックしてるんですけど、「あ、なんか最近中国で面白そうな漫画出てるなぁ…絵もかわいい(かっこいい)し」なんて思い始めた矢先…とでもいうか。
ゲームもそうですけど、中国の2次元コンテンツ産業が急成長してきて、私のような末端の下請け翻訳者にもお声がけ頂けるようにになったとは、嬉しい限りです。
実は学生の頃から漫画の翻訳やりたいな~と思ってたんですけど、その頃(20年以上前)は日本の漫画が中華圏向けに翻訳されることはあっても、逆って少なかったんですよね(ほぼ皆無に近かったような…?)。いくら漫画の翻訳やりたいとは思ってても中訳は流石にムリなので、いつか中国語の漫画の日本語訳の仕事が出て来る日を夢見つつ、趣味と勉強を兼ねて好きな日本の漫画の中国語版を手に入れては読み比べをしていました。「ああ、このセリフってこう訳せるのか~」とか(好きなキャラや好きなシーンのセリフが外国語でどう訳されるのか、日本語的な言い回し<日本の文化・習慣に根付いた言い回し、とでもいうか>を外国語でどう表現するのかって、すごく気になるんですよ)(笑)。
中華圏の漫画の日本語版を結構目にするようになったのは、ほんのここ最近(1年とか2年とか3年とか?)ですかね~。私の方でも中華圏の漫画情報は個人的にチェックしてるんですけど、「あ、なんか最近中国で面白そうな漫画出てるなぁ…絵もかわいい(かっこいい)し」なんて思い始めた矢先…とでもいうか。
ゲームもそうですけど、中国の2次元コンテンツ産業が急成長してきて、私のような末端の下請け翻訳者にもお声がけ頂けるようにになったとは、嬉しい限りです。
プロフィール
HN:
暁香月
性別:
女性
自己紹介:
翻訳会社のコーディネータ&チェッカー、中日ビジネスコンサル会社の翻訳事業部のコーディネータ&チェッカー/翻訳者を経て現在中国語のフリー翻訳者。在宅で中日訳のほか、中日/日中/英中訳のチェックなども行っています。夫と二人暮らしのアラフォーです。
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